補聴器なんて高いだけで買ってもダメだとアドバイスをもらったお客様

相談内容

20年以上前から中耳炎が原因で聞こえが悪くなり、手術や治療をいろいろしたが、聴力は戻らないので医師から補聴器を考えるように言われた。

左右の聴力差もあるし、左右均等に聞こえるようになりたい。音としては聞こえるが、会話としては聞き取りにくいので聞こえるようになればと思っていたら、知人から高い補聴器を購入したが、雑音がうるさいばかりで諦めて使ってない。補聴器なんて高いだけでなんの役にも立たないと言われて、不安に思っている。

補聴器にとっての悪いうわさでを聞くので不信感がある。ほんとに聞こえるようになるのか。高いお金を出したところで買ってよかったと思えるのか不安である。

補聴器にはこの2つがとても重要です。

お客様詳細

年齢: 79歳

補聴器歴: なし 

性別: 男性 

提案内容(調整・メンテナンス)

まずは聴力、骨導、語音明瞭度の測定を行い(聴力、骨導は病院での検査)、結果の説明をしました。今の聴力の状態を説明し、補聴器の種類や性能の違い、金額等を説明しました。初めてのことで全く知識がなくてわからないとのことで、左右の聴力の差がある為、両耳で40万円クラスのスタンダードの耳掛け型で試聴をしてみることにしました。試聴後に聴こえ方や使用感、うるさかった音がどのくらいあったかなどをカウンセリングをして試聴機種の変更等を行い、しっかり使える補聴器を選ぶように提案しました。 今回の貸し出しは シグニアのモーションC&G2Xを両耳で。お客様の要望は多少目立ってもよいが、充電式が良いとのこと。

いままで聞こえていなかった小さい音などが聞こえることにより、騒がしかったり、不快な音に聞こえたりする為、補聴器は『聴こえのリハビリ』が必要などとお話し、小さめの音から始めます。

最初は両耳で1日5~6時間毎日使用してもらいます。可能なら少しずつ使用時間を増やしてもらうようにしました。

スタンダードの耳掛け型は貸し出し時は耳栓が合わず外れやすいですが、オーダーメイドのイヤモールドを使ってもらうので、外れる心配はなくなります。

お客様の反応

2週間後

両耳で毎日少しづつ使ってみた。家の中の静かなところでは会話は良く聞こえたが、食器の音や外に出ると風切り音がうるさくとても気になった。
オーティコンのカタログも見て、いろいろな機能と金額の違いも比較して、オーティコンの補聴器も体験してみたいと思う。

オーティコンのカタログの中から「食器などの衝撃音」「風切り音」を軟らかくした新製品のリアル3を同じくスタンダードの耳掛け型で試聴貸し出しをし、同じように使ってもらうようにしました。 補聴器のスペックと価格も上がりますが、その分の違いを感じてもらえるかどうかです。

2週間後

やはり高いだけあって風切り音、食器の音などは楽だった。使用時間も一日中使う日もあった。

欲を言うと自分の声がこもったり、物を食べるときの咀嚼音は慣れるのか。我慢できないほどではないが解決できるならしてほしい。

左の聴力が右に比べると低下しており、低音が下がり気味の為、スタンダードの耳掛け型で低音がしっかり入った方が良いと選択しましたが、一度低音が軽めの人用のRICタイプを同じオーティコンのリアル3で試聴してもらうことにしました。

着けた直後から自分の声が楽だ、着けた感じも軽くて良いと好評でしたが、最初は良いが、左の聴力の適応が心配になったときには、耳栓をオーダー作ることも視野に入れてお話しました。

着け方もレシーバーがが細くて耳の中に入れにくい為、使い勝手も比べて欲しい為、お試しとなります。お約束はご都合を聞いて1週間後に。

今の状態で補聴器を着けてどのくらい効果がでているのかを測りました。

まだまだ半分くらいしか音が入っていませんが、——–、▲までめざしてトレーニングします

1週間後

「高額の補聴器を買って、自分の生活がどのくらい変わるのか、買う価値があるのかどうか1週間考えてみた。」と。

その結果、最後に貸し出してもらったのと同じもので購入を決めてもらいました! 

「買ってからも面倒を見てもらえるんだね」

はい、これからが長いお付き合いの始まりです。よろしくおねがいします。 

じっくりと3機種を試していただき、補聴器の不信感、補聴器を買う価値等、いろいろと悩んだ末の決断だったと思います。

最近、QOL(生活の質)を上げる とよく言われています。

まさに補聴器で聴こえることにより、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)を上げることが出来ます。

そして、そのお手伝いをさせていただきたいと思っております。

 

桑名市 補聴器の新光堂 認定補聴器技能者 吉原