悪い方の耳に補聴器を着けたいと言うお客様
相談内容
会社の健康診断で20年前から右が悪いと言われ、職場が煩いところだった為補聴器は着けられないと諦めていた。当時左耳は良かったが、5年ほど前から聞きにくさを感じる時もしばしばある。耳鳴りもあるので補聴器を着けると軽減されると聞いて試したくなった。
テレビの音が大きいと言われ、奥様と同じ音量では見られない為改善したい。会話がスムーズに、耳鳴りが軽減出来ればよい。
イヤホンや電話もは左で聞いている。
以前耳鼻科に行った時、悪い方の右耳に補聴器を勧められたことがあったので、右が左と同じくらいで聴こえればもっと聞きやすくなるのでは。
両耳に補聴器を着けるのは抵抗がある為、悪い方の右にのみ補聴器を着けたい。
お客様詳細
年齢: 77歳
補聴器歴: なし
性別: 男性
提案内容(調整・メンテナンス)
まずは聴力、骨導、語音明瞭度の測定を行い、結果の説明をしました。今の聴力の状態を説明し、補聴器の種類や性能の違い、金額等を説明しました。初めてのことで全く知識がなくてわからないとのことでした。
〇 右耳
× 左耳
以前耳鼻科さんで右耳に耳掛け型を勧められたとのことですが、以前は左の高音域は聞こえていたかもしれませんが今は高音域の聴力が悪くなっていました。最高明瞭度も右が悪く、左の方がいい為、言葉は左の方がはっきり聞こえる状態でした。
(左は80dBの大きさで75%まで言葉の聞き取りが伸びるのに、右は30%しか伸びません)
この事も説明した上で、シンプルで装用しやすい耳掛け型補聴器をあえて両耳でお貸出し、右だけ、左だけとどちらが聞きやすかったのかを比べてもらい、両耳で聞いたらどうかも試してもらう事にしました。
いままで聞こえていなかった小さい音などが聞こえることにより、騒がしかったり、不快な音に聞こえたりする為、補聴器は『聴こえのリハビリ』が必要などとお話し、小さめの音から始めます。
お客様の反応
2週間後
最初は片耳づつ毎日少しづつ使ってみた。
どちらの耳も補聴器を着けると音は大きくよく聞こえた。しかし着けようと思っていた悪い方の耳は言葉がぼやけてハッキリしないが、良い方の左はとても聞き取りやすく感じた。
二日ほど両耳で使ったが、耳鳴りがとても楽だった。
その結果、
奥様からの『見かけの問題より、耳鳴りも楽になり良く聞こえるなら、両耳で着けるしかないでしょ!』という助言により
両耳装用の選択となりました。
「細かい音や生活音、食器の音など気にならないわけではないが、頑張って慣れるように努力します。」
とのことで、電池交換が大変そうなので、充電式でシンプルで安価な耳掛け型に決まりました。
補聴器は高いお買い物です。
自分の判断やお店の人に任せきりで買うのではなく、しっかり測定や試聴をして納得してからの購入が大切です。
ご本人の慣れる努力はもちろん、聴こえのトレーニングと定期的に調整をして、ちゃんと聞こえる補聴器になるよう精一杯お手伝いさせてもらいます。
これからが長いお付き合いになりますので、よろしくお願いいたします。
桑名市 補聴器の新光堂 認定補聴器技能者 吉原