認知症進行予防のために、奥様に補聴器を着けさせたいお客様
相談内容
ご主人様からのご相談。奥様が軽い認知症の治療でをしている。少しずつ進行していくので、
医師から「難聴の人は認知症になりやすいため、少しでも進行を遅らせるように毎日補聴器をつけなさい」と言われた。
ただし聞こえにくいのであれば、聴こえるようにしてもらわないと意味がないと。
3年前に補聴器を購入し、最初は少しつけていたが、今はなかなかつけたがらない。
認知症が進まないためにも、聞こえるようにしてつけさせたい。
お客様詳細
年齢: 86歳
性別: 女性
補聴器歴: 両耳 3年(あまり使用していない) 充電式の耳掛け型
平均聴力 右:65 左:70 最高明瞭度 右30% 左35%
最近は面倒くさいと補聴器は全く着けていない
提案内容(調整・メンテナンス)
まずはどうして着けたくないのかをカウンセリングしました。
①補聴器をつけていても会話はあまり変わらない。②補聴器が耳から外れやすい。③落として紛失が怖い。
購入したお店で最初の1~2回は、いろいろな雑音が騒がしいので音を小さくしてもらい、それ以来行っていないとのこと。
おそらく3年で聴力も低下しているせいもあり、つけても効果を感じず、着けるのが面倒くさくなっている様子です。
それでは
①まずは今の聴力にあわせたフィッティングしをしましょう。
とはいっても、補聴器をあまり使用していないため、今回は雑音(生活音です)はなるべく小さめに弱めの音で調整しました。
②耳型を採って自分の耳にピッタリ合った耳栓(イヤモールド)を作りましょう。
お耳の形が小さくで曲がりがきつい為、簡易耳栓は耳の形に会わず、外れやすかったです。
③イヤチェーンをつけて落ちる心配をなくしましょう。
両方の補聴器にイヤチェーンをつけて、首の後ろで繋げておけば、万が一耳から外れても、落ちる心配はありません。
置き忘れや片耳がない時も見つけやすいです。
お客様の反応
調整後は「ご主人の声も大きく聞こえる。自分の声も大きく聞こえるので、小さい声で話さなきゃダメですね」
と着ける意欲も感じられました。
イヤモールドは最初いれるのが難しいか心配しましたが、何度か練習し、ご主人さまのアドバイスもあり、
なんとかクリアできました。
着けるのに一ひねりするので、きちんと入っていれば落ちません。
なおかつ、慣れるまではイヤチェーンを使用し、外した時に片方迷子になる心配もなくなりました。
これなら安心ですね。
後日娘様が「ご両親の家に行ったら、テレビの音も小さくなっていたし、いつもの調子で話しかけたら
『声が大きい!』と言われた」と笑い話をされていました。
これで、毎日補聴器をつけてくれたら嬉しいです。
また3か月後のメンテナンスの日がたのしみです。
桑名市 補聴器の新光堂 認定補聴器技能者 吉原