「会話ができないのは認知症の始まり？」脳神経内科まで行った男性が、部品交換だけで笑顔を取り戻した話【桑名の実例】

「最近、父との会話が噛み合わないんです」
「話しかけても反応が薄くて、もしかして認知症が始まったんじゃないかと心配で…」

三重県桑名市の「補聴器の新光堂」、認定補聴器技能者の吉原です。
店頭では、このようなご家族からの切実なご相談をよくいただきます。

親御さんの反応が鈍くなると、ご家族は「年齢的な衰え」や「認知症」を真っ先に疑ってしまいますよね。
しかし、その原因が「脳の問題」ではなく、単に「補聴器が合っていないだけ」だとしたらどうでしょうか？

今回は、「認知症を疑って脳神経内科でMRIまで撮ったが異常なし。原因は補聴器の調整不足だった」という、70代男性の実例をご紹介します。

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「高い補聴器を2回買っても会話ができない」T様の苦悩

先日ご来店されたA様（70代男性）は、非常に深いお悩みを抱えていました。

過去数年の間に、他店で2回も補聴器を購入されています。

• 3年前に有名メーカー製を購入（約66万円）[cite: 24, 118]
• 1年前に他メーカー製を予備として購入（約26万円）[cite: 90, 121]

決して安くない金額を投資されたにもかかわらず、悩みは解決しませんでした。
「音量は大きいけれど、何を言っているか言葉の内容がハッキリしない」[cite: 26, 91]
購入店で何度調整しても改善せず、言葉の聞き取りテストの結果も思わしくなかったため、「これ以上音を上げても無駄です」と匙を投げられたような形になっていました。[cite: 94]

「自分の脳がおかしいのでは？」募る不安

A様が一番恐れていたのは、耳のことよりも「認知症」のことでした。
「難聴が進むと認知機能が低下するのではないか」「会話ができないのは自分の脳が衰えたからではないか」[cite: 125]

不安に駆られたA様は、ご自身で脳神経内科を受診し、頭部MRI検査や認知機能テストを受けられました。[cite: 125, 126]
結果は…「全く問題なし」。[cite: 127]
医師からは「脳には異常がない。一度、専門の補聴器外来などで相談してみては」とアドバイスを受けたそうです。

つまり、「脳は元気なのに、音の入り口（耳・補聴器）が塞がっているせいで、会話ができていない」という状態だったのです。

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原因は「パワー不足」。部品交換で劇的ビフォーアフター

当店で改めて、A様の聴力と言葉の聞き取り能力（語音明瞭度）を測定しました。
その結果、判明したのは「補聴器の調整と馬力不足（利得不足）」でした。

A様の聴力に対して、今ついている補聴器のスピーカー（レシーバー）では、言葉をハッキリ届けるためのパワーを出し切れていなかったのです。

新光堂での解決策：Pレシーバーへの交換

そこで、高額な本体を買い換えるのではなく、以下の対応をご提案しました。

1. 部品の交換（パワーアップ）：
   既存の補聴器のスピーカー部分を、より出力の高い「Pレシーバー（パワーレシーバー）」に交換しました。
   ※メーカーや機種によりますが、1万円程度の部品代で交換可能です。
2. 脳のリハビリ調整：
   いきなり大きな音を入れると脳がびっくりしてしまうため、「やや弱め」からスタートし、段階的に必要な音量まで上げていくトレーニング計画を立てました。

「言葉がキレイに聞こえる！」戻ってきた笑顔

Pレシーバーに交換し、再調整を行って試聴していただいた瞬間、A様の表情がパッと明るくなりました。

「1対1なら、今までより言葉がとてもきれいに聞き取れる！」

「もう諦めるしかない」とメモに書かれていたのが嘘のように、前向きな笑顔を見せてくださいました。
現在は、この新しい設定で1ヶ月間のリハビリ期間に入っています。脳が音に慣れれば、徐々に音を入れることが出来、さらに会話は楽になっていくはずです。

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ご家族の皆様へ。諦める前に「セカンドオピニオン」を

今回のA 様のように、「高額な補聴器を買ったのに効果がない」＝「もう歳だから仕方ない」と諦めてしまっているケースは非常に多いです。

しかし、その多くは「調整」や「部品の選択」を見直すことで改善できる可能性があります。
ご家族との会話が減ってしまうのは、本当に寂しいことです。それが誤解によるものなら、なおさらです。

「他店で買った補聴器だけど、見てもらえますか？」
もちろんです。新光堂は認定補聴器専門店として、他店購入品の調整やご相談（セカンドオピニオン）も積極的に受け付けています。

まずは、お電話で「ブログを見た」とご相談ください。
ご家族同伴でのご来店を、心よりお待ちしております。