“慣れる”ことがカギ!補聴器と脳のリハビリで聞こえを育てた70代女性の成功体験

本記事は、突発性難聴により左耳の聞こえが低下した70代女性の体験をもとに、補聴器を使って「脳の聞こえのリハビリ」に取り組んだ結果、生活の質がどのように変化したかをご紹介するものです。
「補聴器を着けてもあまり変化がない」「片耳だけでは効果が実感できない」といった不安をお持ちの方にとって、前向きな一歩を踏み出すきっかけとなる内容です。
お客様の症状と背景
ご本人は70代の女性。左耳は3年前に突発性難聴を発症し、地元桑名市のヨナハ総合病院で治療を受けられました。幸いにも少しずつ聴力は改善したものの、右耳と比べて明らかに聞き取りにくく、特に左側から話しかけられると聞き返すことが多くなっていました。
テレビの音量も大きく、ご家族—特に娘さんから「補聴器を着けた方が良いのでは?」と勧められ、ご相談にお越しいただきました。
耳鼻科では「右も難聴」と診断されていたものの、ご本人としては「右で聞こえているし、今のところ困っていない」ということで、今回は左耳のみに補聴器を装用したいという明確なご希望がありました。
語音明瞭度と装用方針の説明
補聴器の効果を左右する「語音明瞭度」(=音が“聞こえる”ではなく、“理解できる”力)を測定したところ、右耳は50dBで約80%と比較的良好な結果が得られました。そのため、片耳装用でも補聴効果が期待できると判断し、まずは左耳のみ補聴器を装用する方針としました。
補聴器の選定理由と特徴
今回ご提案したのは、フォナック オーデオ L50-R(RICタイプ)。この補聴器は以下のような特徴があります。
- 音の方向感に強いマイク性能
- 雑音抑制・クリアな会話音声の強調
- Bluetooth連携対応(テレビ・スマホとの接続可能)
- 軽量・装着感が快適
左右の聴力差がある方にとって、「左右のバランス」を取るのが難しいケースもありますが、Phonakの自動環境適応機能は非常に優れており、片耳使用時でも自然な音場が作られる点が選定の決め手となりました。
フィッティングとリハビリのプロセス
当初の使用時間は、1日3時間程度。マスクの紐が補聴器に引っかかるのを心配され、外出時は装用されないことも多く、「右で聞こえているから効果があまりわからない」とおっしゃっていました。
しかし、ここで大切なのは**「脳の聞こえのリハビリ」**です。補聴器はメガネのように「かけた瞬間にクリアに聞こえる」ものではなく、今まで聞こえていなかった音に“脳を慣らす”ことが必要です。
当店の**「きこえリフレッシュプログラム」**では、3段階のステップに分け、補聴器を徐々に身体に馴染ませていく方針をとっています。
🔄 リハビリの流れ
- 慣らし期間(1日数時間、違和感に慣れる)
- 装用時間の拡張(徐々に日常的に使用)
- 最終調整・効果測定(目標値の音量・語音明瞭度向上)
2ヶ月後には7~8時間ほど装用できるようになり、補聴器装用時と非装用時の語音理解度の違いを測定したところ、効果が客観的に示されました。ご本人もその結果に納得され、「もう少し頑張って1日中使ってみます」と前向きなお気持ちを示されました。
使用後の変化とお客様の感想
3ヶ月にわたる試聴を経て、以下のような変化が見られました。
- テレビの音量が下がり、家族と一緒に視聴できるように
- 会話中の聞き返しが明らかに減少
- 左側から話しかけられても反応できるようになった
- 「もし2週間だけの試聴だったら、効果を感じず諦めていた」との声
長期試聴により装用時間を増やし、効果を実感できたことで、「このまま使い続けたい」とご購入を決意されました。
専門家の見解
補聴器は「つければすぐ聞こえるもの」と誤解されがちですが、語音明瞭度や脳の慣れ方、装用時間など、多くの要因が影響します。今回のように「脳と耳を慣らす時間」を確保し、段階的に装用を進めたことで、最終的な成功に結びつきました。
まとめ
補聴器は、正しい機種選定と、継続的な装用、段階的な調整があってこそ、真の効果が得られる医療機器です。
今回の事例のように、「効果があるか不安」「最初は違和感がある」という方でも、時間をかけてリハビリ的に慣れていくことで、生活の質を大きく改善することが可能です。
補聴器に対して不安を感じている方、片耳だけの装用を検討している方は、ぜひ一度「補聴器の新光堂」にご相談ください。認定補聴器技能者が、あなたの聞こえと生活に最適なプランをご提案いたします。
📍店舗情報・ご相談予約
補聴器の新光堂(桑名市)
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