「目立たない補聴器が欲しい」小さな耳に合わせた補聴器選びの実例

シグニアインシオ2IXCTツイン

本記事は、「なるべく目立たない補聴器を使いたい」というご高齢の女性のカルテに基づき、補聴器選びから試聴、フィッティング、使用後の変化までの流れを詳しくご紹介します。
この記事を通じて、小さな耳で装着に悩んでいる方や「補聴器はうるさいから使いにくい」と感じている方に、最新の補聴器の性能とフィッティング技術の進化をお伝えします。

お客様の症状と背景

ご相談に来られたのは、70代後半の女性。
以前から、1対1の会話は問題ないが、複数人での会話や騒がしい場所では内容が聞き取れないとお悩みでした。
また、テレビの音も普通の音量では聞こえづらく、家族にボリュームを下げるよう言われて困っているとのこと。
娘さんからの勧めもあり、「なるべく目立たない補聴器を」とご来店いただきました。

ご希望の条件

お客様が希望された条件は以下の通りです:

  • できるだけ小さくて目立たない補聴器
  • 耳穴式(見えにくい)であること
  • 雑音が少なく、価格もできるだけ抑えたい

また、補聴器に対して「雑音が多くて使っていない人が多い」という不安も抱えておられました。

カウンセリングと聴力測定

まずはカウンセリングと聴力・語音明瞭度の測定を実施。
語音明瞭度とは、「聞こえる」だけでなく「言葉が理解できるか」を示す重要な指標です(詳細は語音明瞭度とはをご参照ください)。
測定の結果をもとに、補聴器の形状や性能、価格帯について丁寧にご説明しました。

耳の形状と補聴器選定の難しさ

お客様の耳は非常に小さく、外耳道の曲がりも強いため、RICタイプ(細いチューブの耳掛け型)では最小サイズの耳栓でも耳に入らず、Bスタンダードタイプ(耳掛け型)も掛けられない状況でした。
このような場合、一般的な試聴器では対応が難しく、「まずは耳掛け型で試してから…」という通常の流れが通用しませんでした。

最終的に選んだ補聴器:シグニア インシオ2IX CTツイン(ITCタイプ)

対応策として、オーダーメイドの耳穴型補聴器(ITC)をご提案。
その中でも、音質・サイズ・雑音抑制のバランスが良く、比較的価格も抑えられている「Signia(シグニア)Insio 2IX CTツイン」を両耳で作成し、試聴していただくことに。
耳穴型の中でも比較的小型で目立ちにくいデザインで、充電式ではなく電池式を選択。小さな耳の方にとって、物理的な制約をクリアする現実的な選択肢となりました。

フィッティングと装用練習

補聴器が完成した後、装用の練習を複数回行いました。
小さな耳に対して正しく装着するにはコツが必要で、丁寧に何度も練習していただきました。
さらに、落下防止のイヤチェーンを使用し、安心して着けられる工夫も取り入れました。

使用後の変化とお客様の声

1週間の試用期間の後、「雑音がなく、会話がしっかり聞こえる。テレビもボリュームを下げてもわかるようになった」とご満足いただけました。
初めは装着に時間がかかりましたが、毎日の練習で徐々に慣れ、現在ではご自分でスムーズに装着できるようになっています。

補聴器は「きこえ」の新しい一歩

補聴器は、ただ音を大きくするだけでなく、「ことばを理解する」ための道具です。
一人ひとりの耳の形状、聴力、生活環境に合わせて調整を行うことで、違和感の少ない“本当に使える補聴器”を実現できます。

補聴器の新光堂では

  • 認定補聴器技能者(吉原育代)が対応
  • 桑名市の認定補聴器専門店として多数のオーダーメイド実績あり
  • 「きこえリフレッシュプログラム」により装用リハビリもサポート
    きこえリフレッシュプログラムとは

おわりに

耳の小ささや形状により補聴器装着が難しい方も、諦める必要はありません。補聴器の新光堂では、一人ひとりに寄り添ったご提案を大切にしています。
「目立たない補聴器を使いたい」「自分に合うものがない」と感じている方、まずはお気軽にご相談ください。

📞ご予約・お問い合わせ:0594-27-2400
📍三重県桑名市大字小貝須232-2(駐車場あり)