右耳の補聴器調整で「新しいきこえの喜び」へ
相談内容
お客様は3年前にメニエール病で総合医療センターを受診し、その後聴力の低下が進行。病院からの紹介で補聴器を購入しましたが、右耳の補聴器に約50万円を費やしたものの、満足のいく聞こえの改善は得られず、諦めてしまいました。最近はさらに聴力が低下した様子で、再調整を希望されています。特に、会話を楽しめるように改善を望まれています。
お客様詳細
- 年齢: 70代
- 性別: 女性
- 補聴器歴: 2年
- 日常生活での課題:
- ・外出時、車が近づく音が聞こえにくい
- ・カラオケの場では雑音が気になり補聴器を外してしまう
- ・会話時に周囲の音が邪魔で聞き取りにくい
提案内容(調整・メンテナンス)
- ・聴力データを活用したカスタマイズ調整
聴力と語音明瞭度を測定し、現在の聴覚状態に基づいてフィッティングを実施。これにより、最適な音量と音質の設定を行い、特に会話を重 視した音域を強化しました。 - ・補聴器への慣れを段階的にサポート
初めての調整では高音域を控えめに設定。まずは1日5~6時間の装用を目標に、脳のリハビリを兼ねて少しずつ慣れるよう指導しました。 - ・生活環境に合わせた微調整
カラオケや外出時に不快と感じる音を抑えつつ、危険音や会話音はクリアに聞こえるよう細く調整しました。
お客様の反応
数回の調整後、右耳の補聴器使用が劇的に改善。日常会話での聞こえが良くなったと喜ばれました。
そして、片耳の補聴器が調子よくなった為、悪い方の左耳の補聴器装用への興味を持たれました。しかし、装着時の音の響きが気になるため、慎重に進める必要があります。左耳用補聴器の試聴を希望され聞こえの幅が広がる期待感を抱いています。
左耳にも補聴器を弱めにフィッティングし1週間貸出ししましたが、左側は音が小さくもっと聞こえるように上げて欲しい。小さくしか聞こえないから着けていなかったと。
しかし少し上げてみると、響きが出て、音を下げることになります。
左右の耳に聴力差があり、良い方の片耳補聴器で何年も慣れてしまうと、両耳が同じくらいの大きさで聴こえるようになるには脳のリハビリ期間と少しずつ音を大きくし慣れることが必要で、すぐには困難です。
お客様は2か月以上かかって徐々に左耳からの音も明確に聞こえるようになり、カラオケなどの趣味を再び楽しむ意欲を見せられました。
これからの両耳での聞こえにより、新しい喜びに期待が高まっています。
桑名市 補聴器の新光堂 認定補聴器技能者 吉原育代