補聴器に慣れて使えるのかが不安なお客様

補聴器を着けたら毎日が忙しくなった

補聴器を購入してから一ヵ月。

紙の音、水の音、食器の音など、今まで気にならなかった音がとても喧しく聞こえる。補聴器は毎日使うが、一、二時間使うとなんか疲れて外してしまい、それの繰り返し。

何とか朝、昼合計五時間くらい使用するが慣れるのが難しい。できるかなあ?と不安。

二週間に一度のメンテナンスでその都度、装用感や補聴器の使用時間をヒアリングし、毎回、連続装用の目標値を設定してもらい、なるべく長時間着けるようにと思うが、家では困らないので、つい外してしまいます。わがままになって、なかなか慣れませんが、目標設定まで何とか頑張って聞こえるようになりたいと思う。でも、2か月を過ぎるころには

「補聴器を着けてから、毎日が忙しいのです。なぜなら、外出先でどのように聞こえるのか、誰かと会話をしに行ってみようかと思うようになり、いろいろなところへ出かけてみたくなりました。」と初めての補聴器の体験談を聞かせてもらいました。

会話が聞き取りにくく感じるようになってから、外出や人と会うことに消極的になり、一人暮らしの為、一日中誰とも会話をしない日もありました。残りの人生これではいけないと一念発起で補聴器に挑戦してみることに決めたそうです。

つい最近来て頂いたときには、補聴器を着けずに消極的になっている人もいると思うが、それではもったいないと言っておられました。

お客様詳細

年齢: 80歳  (男性)

補聴器歴: なし

はじめて補聴器装用や新しい補聴器に変えた時には、これまで聞こえていなかった音がたくさん耳に届くことで、音が大きく聞こえたり、騒がしく聞こえたりします。これはこれまで音が脳に届いていなかった音を忘れてしまっているためで、脳が入ってきた音を認識できず上手く調整できないことによるものです。脳が音を思い出して再びきちんと認識して調整できるようになるまでには時間が必要になります。これは怪我などによる元の動ける身体に戻すためのリハビリテーションに似ています。聞こえも脳のリハビリテーションが必要であり、そのためにも毎日補聴器を装用することがとても大切です。

補聴器を着けることで生活の質が上がり、人とのコミュニケーションを楽しむきっかけとなってくれればよいと願っています。

桑名市 補聴器の新光堂 認定補聴器技能者 吉原育代